その昔、2021年にバルミューダがBALMUDA Phoneの販売を開始し、携帯電話事業に参入しました。ところが、このBALMUDA Phoneが全く売れず、まさに大コケ。BALMUDA Phoneの後継機が出ることはなく、バルミューダは2023年に携帯電話事業から撤退します。
当初104,800円だった価格もどんどん下落して、ジーン吉本が買った頃(2025年1月)には新古品が約20,000円で叩き売りされる状態。ジーン吉本の記憶では、これだけ大失敗したのはマイクロソフトが初代Surfaceでやらかして以来でしょう。
ちなみに、ジーン吉本が買ったのは、本体と専用充電台、ケースがセットになったものです。新品で勝った時の総額は117,630円で、ホント当時に購入した人が可哀そうになってきます。ちなみに、買ってから6カ月ほど使いました。その感想を書きたいと思います。
で、こちらが本体が入った箱の中身。本体とマニュアルなどが入っています。
そもそもなんでジーン吉本はBALMUDA Phoneを買ったのかと言いますと、楽天モバイルで音声通話をするためのセカンドマシンが欲しかったためです。
音声通話しかしないのであればガラホでも十分なのですが、楽天モバイルって無料通話するにはRakuten Linkというアプリを使わないとダメなんですよ。なのでガラホにするわけにいかず、白羽の矢が立ったのがBALMUDA Phoneというわけです。
BALMUDA Phoneが売れなかった最大の原因ともいわれているのが、この形状。高さが普通のスマホよりも短いので、ディスプレイが小さいのです。で、裏側が膨らんだ形状になっているんです。
裏側には電源ボタンとカメラ、LEDが付いています。
まず、なんでLEDを表につけてくれなかったのって話です。恐らく、この形状ゆえに机に置くとすればディスプレイを下にすることになり、それだったらLEDを裏側につけた方がいいのでは思ったのでしょう。
次に、この後ろが膨らんだ形状。確かに手持ちしたときは手にフィットして持ちやすいのですが、机に置いた状態で操作ができず、更に一般的なスマホホルダーに収まりません。
そこで、バルミューダは考えました。専用のワイヤレス充電器を作ろうという話なんですね。このワイヤレス充電器、真ん中が窪んだ形になっていまして、ここへBALMUDA Phoneを置くとピッタリ形状が合うんですね。
本体をワイヤレス充電器の上に置いて、充電するとこんな感じになります。ワイヤレス充電器にLEDが付いているので、充電しているかどうかはここを見ればいいんですね。
しかし問題は、ワイヤレス充電器の大きさ。とにかく机の上のスペースを食いまして、はっきり言って邪魔。結局、いつの間にかワイヤレス充電器は使わなくなってしまいました。
更に問題になったのは、値段不相応の性能。当初の価格では高級機かiPhone並みの値段だというのに、性能は中級機クラス。バッテリーも小さいし、カメラ性能もイマイチ。
で、ジーン吉本は実際に撮影してみることに。こちらが、BALMUDA Phoneで撮った写真です。
同じカットで、iPhone 12 miniで撮影しました。
今度は、PowerShot G7X MarkⅢで撮影しました。
こうして比べてみると、BALMUDA Phoneで撮影した写真は黄色っぽくて、これを写真や動画撮影に使うことはないかなといった感じです。
結論。BALMUDA Phoneは音声通話には問題ないが、インターネット接続端末(つまりスマホ)としては使えないです。
この独特の形状ゆえに、らくらくホンに見える、キッズケータイに見えるという問題もあるにはありますが、ジーン吉本は気になりません。また、電池の持ちが悪いのではという指摘もあるのですが、そもそも音声通話とSMSしか使っていないので、こちらも気になりません。
しかし、データ通信を利用して、スマホとして使うのであれば、これは使い物にならないかなと思います。一番いけないのは、ディスプレイのサイズ。手にフィットするサイズゆえ、普通のスマホよりも画面の縦のサイズが小さいのです。このため、縦長の画面を前提に設計されている、昨今のWebサイトやスマホアプリが恐ろしく見づらいのです。
更に、独特の形状ゆえに、手持ちするには手にフィットして使いやすいのですが、机に置いたまま使えないんです。長時間操作をしたり、コンテンツを作るときには机に上に置いたまま操作するケースはあるかと思いますが、これはダメです。
なので、買うとすればセカンドマシン。それも、どうしても普通サイズのスマホを使いたくない時か、音声通話+SMS(つまりガラケーやガラホの使い方)と割り切って使うか、いずれかです。
ここまで来ると、なぜこれを作るのを誰も止めなかったのか、理解に苦しみます。せめてiPhone 12 miniと同じぐらいのサイズで、背面がフラットだったらもっと売れていたかもしれません。
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